ハーダンガーに魅せられて

ノルウェーの区限刺しゅうハーダンガー

刺しゅうは手作業だけでなく、知的好奇心をもくすぐる

次のレッスンまでにすべき課題がほぼ終わったので、ミニドイリーやテーブルセンターの制作に励んでおります。家事の合間なので、中々刻み刻みの短い時間ですが、それでも満ち足りた気持ちになれます。もう少しで一段落します。また経過をアップしますね。

 

私がこうして何かに没頭するのは、単にモノを作りたいだけではなく、常に頭を回転させていたい、よく言えば「知的好奇心」を得たいが為、でもあります。

子供の頃から容姿に恵まれず、食べていくなら頭を鍛えねばと自覚し、勉強だけはそれなりに頑張ってきました。新しいことを知る、それ自体が楽しかったので、勉強好きです、って小学生の頃に発言したら、周囲にドン引きされ、却って身の狭い思いをしました。都会なら受け入れてもらえただろうけど、田舎では、勉強は苦行としか受け入れてもらえず、どうして学ぶことを否定されなければいけないのか、自身を否定されているようで苦しかったです。

 

結局、様々なことに挫折して、妥協で進学、半年だけ海外に留学できたものの、結婚して主婦となりました。夫は私の考えや行動に理解を示してくれる方なので問題なかったのですが、やはり田舎であることと、どうしても家事などに追われてしまうので、思ったような人生ではなかったです。その時代時代に合わせて生きているので、結婚してからは後悔はないですけどね。

 

更年期にさしかかり、ふと、いつまでも過去を引きずること、他人や環境を理由にして前進しない自分に、嫌気がさしてきました。このままじゃいけない!

とりあえず、やり逃したこと、もう一度やってみたいこと、手探りでやり始めた時に、偶然ハーダンガー刺繍の先生に出会えたのです。

 

やり残したこと・・・希望の学部、大学に入学できなかったこと、大学院に進めなかったこと、外国語習得が中途半端になってしまったこと・・・

外国語習得は趣味として、これからも続けたい。が、結局ことばは生き物なので、使わないと力にならない。そして目標がない!手っ取り早いのは資格を取ることかな。

TOEICなど、また受けてみようかなと目論んでいます。

 

手芸はヒマ人のする無駄な作業、そう思われることもあるでしょう。

でもね、各種手芸の基礎はそんなに甘くないですよ。大抵図案やら図面などがあり、規則があって、記号を読み解いて、さぁ同じようにできるか?・・・できないのが常。

 

そのうちお見せしたいのが、ハーダンガー刺繍の図案。これまた最初は???となりました。市販本には、その本で使われた図案に従っておおよそ図解がありますので、できなくはないですけど、2次元の世界の説明を3次元で完成するには、やはり苦労はつきものです。

だから、頭をフル回転しなきゃいけない。頭の中で針の動きや糸の長さを調整しながら、シミュレーションして、同時に手を動かす。

それが今、私の知的好奇心を見事にくすぐって離さないんです。

 

多くの人と分かち合いたい、とは思いません。人それぞれ、ですから。

でももし、偶然この記事を読んで、そうそうってうなづく方がいらっしゃったら、ちょっと嬉しいかな。知るって楽しい!って気持ち、忘れたくないな。